研究期間 | 2019/4/1 - 2021/3/31 |
研究課題名 | 【終了】光殺菌による食品を介した薬剤耐性菌の拡散防止システムの開発 |
カテゴリー | 全てのクラスター、研究クラスター一覧、終了した研究クラスター、選定クラスター、バイオ、食品、バイオ |
SDGs | 3.保健 |
応募課題 | |
クラスター長氏名 | 下畑 隆明(大学院医歯薬学研究部、予防環境栄養学分野、助教) |
所属する研究者氏名 | 下畑 隆明 (大学院医歯薬学研究部・予防環境栄養学分野・助教・微生物学) 村上 圭史 (大学院医歯薬学研究部・口腔細菌学分野・准教授・感染制御学) 東 桃代 (大学院医歯薬学研究部・呼吸器膠原病内科:感染制御部・特任講師・感染症) 首藤 恵泉 (大学院医歯薬学研究部・実践栄養学分野・講師・食品衛生管理学) 宮脇 克行 (大学院社会産業理工学研究部・生物資源生産科学分野・准教授・光に対する生物応答) 芥川 正武 (大学院社会産業理工学研究部・理工学域 電気電子系・講師・光システム) 鈴木 浩司 (大学院社会産業理工学研究部・理工学域 電気電子系・助教 ・ロボット開発) 清水 正明 (徳島県農林水産総合技術センター・畜産研究課 養鶏担当・専門研究員・畜産管理) 丸谷 永一 (徳島県農林水産総合技術センター・畜産研究課 養鶏担当・主任・畜産環境制御) 和田 敬宏(日本フネン株式会社 ソリューション本部 研究開発部 研究開発課・畜産工業開発) |
研究概要 | 基質特異性拡張型βラクタマーゼ(extended-spectrum β-lactamase:ESBL)は、ペニシリンなどのβラクタム環を持つ抗生物質を分解する酵素であり、ESBL産生菌は、世界的な薬剤耐性菌問題となっている。ESBL産生遺伝子は大腸菌などのRプラスミドに保存されているため、腸内細菌科の異なる菌種間に伝達され、病原性細菌の治療を難しくしている。 ESBL産生菌を中心とした薬剤耐性菌の問題はヒトのみに留まらず、抗菌薬を多く消費する家畜・畜産関連においても重要課題となっている。農場で生まれた薬剤耐性菌の拡大は、農場で生産された食品を介してヒトに拡散する恐れがあり、将来的にこれらの薬剤耐性菌の拡散が臨床的に使用できる抗菌薬を制限させ、感染症の拡大につながることが懸念されている。 これまでの研究から、市販鶏肉からはESBL産生大腸菌が頻繁に検出され、薬剤耐性菌の拡大への関与が示唆された。昨年までの検討では食品全般をターゲット、UV-LEDの有用性を模索していたが、本研究では鶏肉の生産・加工に焦点を絞り、ESBL産生大腸菌の拡散防止措置として、UV-LEDの有用性について検討を行う。申請研究では①鶏舎、食鳥処理場所から分離されるESBL産生大腸菌と、臨床から分離されるESBL産生大腸菌の性質を較検討し、②拡散リスクの高い遺伝子型のESBL産生大腸菌を中心に、UV-LEDの光殺菌効果を検討する、③最終的には、鶏舎、食鳥処理場にUV-LEDの光殺システムを導入し、ESBL産生大腸菌の拡散防止措置として、UV-LEDの有用性について検討を行う。 |
研究概要図 | |
研究者の役割分担 | 下畑 隆明:研究総括、①UV-LED殺菌実験(鶏舎を用いた評価) 村上 圭史:②ESBL産生大腸菌の鶏舎・鶏肉分離株・臨床分離株遺伝学的比較検討(光感受性の比較) 東 桃代:②ESBL産生大腸菌の鶏舎・鶏肉分離株・臨床分離株遺伝学的比較検討(遺伝子の比較) 首藤 恵泉:①UV-LED殺菌実験(食肉を用いた評価) 宮脇 克行:①UV-LED殺菌実験(UV光に対する微生物の光応答の解析:病原性・増殖能) 芥川 正武: ③殺菌装置の開発(光殺菌デバイスの最適化:光波長とエネルギー量) 鈴木 浩司 :③殺菌装置の開発(効果的にUV-LEDを照射するためのロボット技術開発) 清水 正明:①UV-LED殺菌実験(UV-LED導入による鶏の増体変動と、生存率の変化を調査) 丸谷 永一 : ①UV-LED殺菌実験(UV-LED導入による鶏の行動変化の解析) 和田 敬宏:③殺菌装置の開発(光殺菌デバイスの最適化:工業デザイン) |