研究期間 | 2021/4/1 - 2024/3/31 |
研究課題名 | 【終了】バーチャルリアリティ技術の社会実装推進プロジェクト ―Tokushima Virtual Reality Applications Project― |
カテゴリー | 全てのクラスター、研究クラスター一覧、登録クラスター、医学、終了した研究クラスター、臨床、工学、情報、人文・社会科学、社会科学、地域貢献 |
SDGs | 3.保健 4.教育 |
応募課題 | |
クラスター長氏名 | 山本 哲也(大学院社会産業理工学研究部、社会総合科学域、准教授) |
所属する研究者氏名 | 高橋晋一(大学院社会産業理工学研究部 社会総合科学域 教授) 三浦 哉(大学院社会産業理工学研究部 社会総合科学域 教授) 内海千種(大学院社会産業理工学研究部 社会総合科学域 准教授) 吉本潤一郎(奈良先端科学技術大学院大学 数理情報学研究室 准教授) 山下裕子(むつみホスピタル 心理士) |
研究概要 | 新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な流行に伴い,世界各地において,外出の自粛をはじめとした大きな生活変化が生じている。COVID-19によるパンデミックが収束する兆しは見いだせず,今後も長期にわたって,感染予防のための活動制限が余儀なくされることが想定される。こうした状況下においては,対面・密集場面における様々な機会(たとえば,競技場での試合観戦,対面での医療サービス,室内での授業)が大きく損なわれることから,産業・医療・教育領域におけるさまざまな活動の停滞と,我々の生活の質(QOL)に深刻な影響を及ぼすことが懸念される。 本研究クラスターでは,これらの点を解決するアプローチとして,近年発展の目覚しい仮想現実(Virtual Reality: VR)技術に着目する。VR技術は,臨場感あふれる極めて多様な体験を提供できることから,自粛生活における様々な制約を大きく解消する可能性を秘めていると考えられる。また,大がかりな機器などを必要とせず,スマートフォンアプリなどで容易に実施できるため,年齢層を問わず多くの人々に対してVR技術を活用できると考えられる。 研究期間においては,⑴活動支援コンテンツの開発フェイズと,⑵社会場面での実装フェイズを計画している。具体的には,まずVR空間内での360°動画視聴や,訓練・学習を可能とする多様なコンテンツ制作を行う。次に,それらを配信可能な運用システムを開発することで,多様なニーズを満たすVR環境を多くの人々に提供することが可能となる。 これまで,応募者たちはVR空間で自らのカウンセリングを行う「VRセルフカウンセリング」や,野球のバッティング技能の向上を目的とした「知覚学習焦点型VR運動訓練システム」などの基盤技術の開発に成功している(これらの技術開発により,第10回ICTとくしま大賞「ニューノーマル大賞」および「ソフトバンク賞」を受賞している)。加えて,人工知能技術である「機械学習法」を活用し,その融合的な研究成果により,日本心理学会学術大会「特別優秀発表賞」,「徳島県科学技術大賞」をはじめ,複数の賞を受賞してきた(備考欄を参照)。 応募者たちが有するこれらの技術と予備的成果は,あらゆる用途に対して応用が可能であることから,社会実装や企業との連携が大いに期待される。たとえば,臨場感あふれる仮想空間内での観戦や観光,スポーツや阿波踊りの練習などの体験型サービス,メンタルヘルスケアに関する予防教育の実施など,家に居ながらにして広範な体験を提供することができる。また,阿波踊りやプロスポーツをはじめとした,地域にねざした活動の体験にも密接に関連することから,地域貢献にも大きく寄与すると考えられる。 本プロジェクトの提案は,国内の研究動向においても先駆的であり,徳島大学が誇る研究技術のリソースと,地域とのつながりや文化的長所を最大限活用しながら,さまざまな応用を視野に入れた社会実装方法につながることが大いに期待される。あわせて,地域社会学,運動生理学,臨床心理学,計算科学といった,多領域の研究者から構成される徳島大学発の研究成果として,大きなインパクトが期待される。 |
研究概要図 | |
研究者の役割分担 | 山本哲也:VRコンテンツの企画・制作の総合指揮,およびプロジェクトの統括 高橋晋一:徳島の文化に関連したVRコンテンツの企画・制作 三浦 哉:スポーツに関連したVRコンテンツの企画・制作 内海千種 :メンタルヘルスケアに関連したVRコンテンツの企画・制作 吉本潤一郎:VRコンテンツを提供するアプリケーションシステムの開発 山下裕子 :臨床応用に関連したVRコンテンツの企画・制作 |