徳島大学の研究特集

口腔がんのリスクを減少させる!歯周病菌と口腔がん微小環境の関係解明と革新的予防法の開発

研究期間 2024/10/1 - 2027/3/31
研究課題名 口腔がんのリスクを減少させる!歯周病菌と口腔がん微小環境の関係解明と革新的予防法の開発
カテゴリー 全てのクラスター研究クラスター一覧インキュベーションクラスター(若手枠)登録クラスター医学基礎歯学
SDGs 3.保健 9.イノベーション
応募課題

ミッション実現クラスターと融合し、社会実装や基礎研究の更なる推進につながる研究課題

免疫・慢性炎症

クラスター長氏名 藤原 奈津美(大学院医歯薬学研究部、歯学域、教授)
所属する研究者氏名 住友 倫子  大学院医歯薬学研究部・歯学域・教授
田端 厚之  大学院社会産業理工学研究部・生物資源産業学域・教授
毛利 安宏  大学院医歯薬学研究部・歯学域・講師
北島 正二朗 慶應義塾大学先端生命科学研究所・特任講師
CHEN, Siqi 大学院口腔科学研究科・博士課程(うずしおプログラム)
松村 佑季  大学院口腔科学研究科・博士後期課程
鈴木 麻衣子 NOVA Southeastern University, US, Associate Professor
研究概要

歯周病原因菌であり、歯垢形成に重要な役割を果たす細菌であるFusobacterium nucleatum(Fn)は、口腔がんや大腸がんの発生・進展に関与している。これまでの研究は、細菌ががん細胞に与える影響に焦点を当ててきたが、その影響を発揮するためには過酷ながん微小環境下で一定の細菌量が必要と考えられる。申請者らは、細菌の増殖や凝集を助けるがん微小環境が存在する可能性を着想した。そこで本研究では、口腔がん細胞における微小環境とFnの関連に注目し、Fnの病原性の1つであるバイオフィルム形成を促進する口腔がん分泌タンパク質(オンコセクリーティッドプロテイン: Onc-SP)を同定し、その機序を明らかにする。さらに、同定されたOnc-SPの作用を抑制する阻害剤を開発する。本研究成果は、細菌とがん細胞の相互作用に着目した画期的ながん予防戦略となることが期待される。また、がん微小環境が細菌に及ぼす影響に焦点を当てた報告はほとんどなく、新規性に富む研究課題である。

研究概要図


※画像をクリックするとPDFが開きます。

研究者の役割分担 藤原 奈津美(大学院医歯薬学研究部・歯学域・教授):各実験の実施と本研究の総括
住友 倫子(大学院医歯薬学研究部・歯学域・教授):細菌バイオフィルム形成に関する実験と分析
田端 厚之(大学院社会産業理工学研究部・生物資源産業学域・教授):Onc-SPの阻害剤スクリーニング
毛利 安宏(大学院医歯薬学研究部・歯学域・講師):in silicoでのOnc-SPの同定
北島 正二朗(慶應義塾大学先端生命科学研究所・特任講師):口腔がん細胞培養液のセクリトーム解析
CHEN, Siqi(大学院口腔科学研究科・博士課程(うずしおプログラム)):Onc-SPのノックアウト細胞株の樹立
松村 佑季(大学院口腔科学研究科・博士後期課程):口腔がん患者由来のFusobacteriumの分離
鈴木 麻衣子 (NOVA Southeastern University, US, Associate Professor) :がんと細菌の相関に関する知見交換
次世代ひかりトクシマ 競争と共創 徳島大学博士課程からの招待状 ひかり・うずしおプロジェクト 共創の場拠点 SDGs 大学産業院 研究支援・産官学連携センター OTSUCLE logo