徳島大学の研究特集

【終了】有機合成化学を起点とするセンシング技術の開発と応用

研究期間 2018/4/1 - 2022/3/31
研究課題名 【終了】有機合成化学を起点とするセンシング技術の開発と応用
カテゴリー 全てのクラスター研究クラスター一覧重点クラスター医学終了した研究クラスター基礎歯学薬学創薬工学光応用バイオ生物理学化学
SDGs 2.飢餓 3.保健 9.イノベーション 11.都市
応募課題
クラスター長氏名 難波 康祐(大学院医歯薬学研究部、薬学域、教授)
所属する研究者氏名 河村 保彦(2020年4月より理事(教育担当))
八木下 史敏(社会産業理工学研究部 理工学域 准教授)
今田 泰嗣(社会産業理工学研究部 理工学域 教授)
荒川 幸弘(社会産業理工学研究部 理工学域 准教授)
小笠原 正道(社会産業理工学研究部 理工学域 教授)
佐野 茂樹(大学院医歯薬学研究部 薬学域 教授)
中尾 允泰(大学院医歯薬学研究部 薬学域 助教)
難波 康祐(大学院医歯薬学研究部 薬学域 教授)
中山 淳(大阪市立大学大学院理学研究科 講師)
Karanjit Sangita (大学院医歯薬学研究部 薬学域 助教)
山田 健一(大学院医歯薬学研究部 薬学域 教授)
猪熊 翼(大学院医歯薬学研究部 薬学域 助教)
伊藤 博夫(大学院医歯薬学研究部 歯学域 教授)
孫 春朝(大学院薬科学教育部 博士後期課程 うずしおプロジェクト支援学生)
長野 秀嗣(大学院薬科学教育部 博士後期課程 うずしおプロジェクト支援学生)
榎本 裕貴(大学院総合科学教育部 博士課程 ひかりフェローシップ事業支援学生)
研究概要

 特定の超微量化学物質を検知(センシング)する技術は、病気診断、環境調査、薬物判定、生命科学研究のツールなど様々な用途での利用が期待されている。当クラスターでは、特定の化学物質と反応することで、「光る」「色が変わる」「形状が変化する」など様々な変化を引き起こす有機低分子や金属錯体をセンシングの新たなツールとして開発する。ついで、簡易診断キットへの展開など、開発したセンサーの実用化に取り組む。有機低分子を用いる本アプローチは、1)安価に供給可能、2)肉眼で容易に検知可能であることを特徴としており、高価な測定機器を利用する一般的なセンシングとは異なり、広く一般に普及する可能性が高い。一方、遷移金属錯体を用いるセンシングでは、1)超高感度、2)単一センサーでの多成分検出、3)赤外分光(IR)や核磁気共鳴(NMR)などの広く普及している検出法の活用を特徴としており、適切なセンサー分子を設計/合成できれば、既存の汎用機器を用いた実用展開が可能である。

 当クラスターでは既に、呼気中のメチルメルカプタン(CH3SH)と特異的に反応し蛍光を発する有機低分子センサーを開発している。呼気中のCH3SHの量と歯周病の進行度には相関があるため、現在、本センサーの簡易歯周病診断キットとしての実用化を進めている。この検討を基盤として、他の呼気成分(アセトン→糖尿病、ホルムアルデヒド→ガンなど)を特異的に検知する有機分子や遷移金属錯体の開発、唾液に含まれるバイオマーカーのセンシング技術の開発と応用に取り組む。またセンシングの範囲を種々の金属イオン、機械的刺激、光の波長、タンパク質や細菌にまで広げ、実用化を指向したセンシング技術の開発に取り組む。

研究概要図


※画像をクリックするとPDFが開きます。

研究者の役割分担 難波康祐、中山淳
・呼気中のCH3SHセンシング技術の実用化。病原性細菌センサー、機械的刺激センサーの開発と応用研究
佐野茂樹、中尾允泰
・呼気・唾液中のCH3SHセンシング技術の開発
伊藤博夫
・CH3SHセンシング技術の歯周病診断への応用
小笠原正道
・超微量成分を感知する超高感度遷移金属錯体の開発、センシングの基盤技術開発
Karanjit Sangita
・量子化学計算によるセンシング機構の理論的解明
河村保彦、八木下史敏
・化合物ライブラリーを利用したセンシング機能化合物の探索、プロトンセンサーおよび金属イオンセンサーの開発
山田健一、猪熊翼
・キラルジオールの不斉認識を利用する、特定糖構造センシング技術開発
今田泰嗣、荒川幸弘
・光の波長センサーとして機能するフォトレドックス触媒の開発
長野秀嗣
・蛍光分子の開発
孫春朝
・特定糖構造センシング技術開発
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