徳島大学の研究特集

【終了】高齢がん患者とのコミュニケーション援助スキル獲得プログラムの開発

研究期間 2018/4/1 - 2021/3/31
研究課題名 【終了】高齢がん患者とのコミュニケーション援助スキル獲得プログラムの開発
カテゴリー 全てのクラスター研究クラスター一覧医学終了した研究クラスター保健
SDGs
応募課題
クラスター長氏名 板東 孝枝(大学院医歯薬学研究部、臨床腫瘍医療学分野、助教)
所属する研究者氏名 今井芳枝(大学院医歯薬学研究部・准教授・ストレス緩和ケア看護学分野)
上田勇仁(徳島大学総合教育センター・助教)
高橋亜希(大学院医歯薬学研究部・助教・臨床腫瘍医療学分野)
雄西智惠美(大学院医歯薬学研究部・教授・ストレス緩和ケア看護学分野)
近藤和也(大学院医歯薬学研究部・教授・臨床腫瘍医療学分野)
研究概要

がんは加齢に伴い必然的に発生するという生物学的・病態的特性のため、高齢がん患者は増加の一途をたどっているが、飛躍的な医療技術の進歩により、これまで高齢患者に適用にならなかったような積極的な治療が日常的に行われるようになっている。しかし、身体的機能が低下した高齢者は、手術に伴う合併症の発生頻度が高く、化学療法による副作用にも特有な反応がある。また、療養の選択に関して、患者自身より家族が意思決定者になる傾向があることが報告されている。これらから高齢がん患者は、がんに罹患したことと治療に伴う有害事象に加え、加齢による衰退の要素が複雑に重なり、高度なストレスを体験していることが予測される。このような高齢がん患者を看護実習で看護学生が受け持つ機会が増え、がんゆえの不確かさや、患者が置かれる厳しい状況を目の当たりにすることで、コミュニケーションに戸惑い、患者との関わりに消極的になる看護学生が多い。通常の看護実践においても言語的・非言語的コミュニケーション障害が生じやすいが、高齢がん患者という複雑な背景が、より一層学生のコミュニケーション障害を引き起こしている現状が生じている。

そこで本研究では、実際に臨床場面で学生が遭遇したがん患者とのコミュニケーションでの困難場面を抽出し、がん看護教育に携わる教員と教育教材開発に携わる研究者が協働して「高齢がん患者とのコミュニケーション援助スキル獲得プログラム」を開発することで、臨床に根差し、活用できる教育教材の開発を目指している

看護学生にとって、高齢がん患者とのコミュニ―ケション援助スキルを獲得することは、看護実習に対する不安軽減や患者との関わり方への自信に繋がり、自己効力感を高める可能性がある。また、がん患者との円滑なコミュニケーションを図れることにより看護学生は、患者との相互作用を深め、がん治療と共に生ききる患者への支援に繋げることができると考える。

研究概要図


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研究者の役割分担 板東孝枝:研究総括、プログラムの開発、実施、評価
今井芳枝: プログラム開発、実施、評価
上田勇仁: 教育的視点からのプログラムの構成要素の作成、評価
高橋亜希:プログラム開発、実施、評価
雄西智惠美:がん看護教育のスーパーバイズ、プログラム開発、評価
近藤和也:医学的視点からのプログラムの構成要素の作成
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