徳島大学の研究特集

【終了】近赤外線スペクトロスコピーを用いた発達障がい児・者支援システムの開発

研究期間 2018/4/1 - 2021/3/31
研究課題名 【終了】近赤外線スペクトロスコピーを用いた発達障がい児・者支援システムの開発
カテゴリー 全てのクラスター研究クラスター一覧医学終了した研究クラスター臨床
SDGs
応募課題
クラスター長氏名 森 健治(大学院医歯薬学研究部、子どもの保健・看護学分野 保健学域、教授)
所属する研究者氏名 森 健治:徳島大学大学院医歯薬学研究部子どもの保健・看護学分野・教授
橋本浩子:徳島大学大学院医歯薬学研究部子どもの保健・看護学分野・准教授
森慶子:徳島大学医学部保健学科非常勤講師
東田好広:徳島大学大学院医歯薬学研究部小児科学分野・助教
原田雅史:徳島大学大学院医歯薬学研究部放射線医学分野・教授
伊藤伸一:徳島大学大学院社会産業理工学研究部・理工学域・知能情報系・助教
研究概要

脳の活動状態を、リアルタイムに見ることのできる近赤外線スペクトロスコピー;near-infrared spectroscopy(NIRS)は、神経活動に伴って起こる脳血流の変化を、近赤外線を利用して捉える方法である。頭部にプローブを装着するだけで、容易に非侵襲的に脳酸素代謝・血液循環の変化を評価することができる。神経活動時には一般的に、数秒後に酸素化ヘモグロビン(oxy-Hb)が上昇し始め、脱酸素化ヘモグロビン(deoxy-Hb)が低下する。

 自閉症や注意欠如多動性障害などの発達障害においては、ワーキングメモリー、思考の柔軟性、抑制機能などの障害が認められる。これらの機能は主に前頭前野が担っており、上記の発達障害では前頭前野の機能障害が想定されている。さらに、自閉症においてミラーニューロンシステムの障害を示す様々な研究が報告されてきている。我々は、NIRSを用いて顔表情の評価及び模倣しているときの脳血流動態を測定し、自閉症の小児では、定型発達児に比べ前頭前野外側部のoxy-Hb濃度上昇が乏しいことを示した。

 そこで本研究では、発達障害児・者に表情模倣を含む、種々の前頭葉課題を行い、その際の前頭葉の活動性についてNIRSを用い解析することを立案した。本研究により発達障害の診断のための生物学的マーカーを明らかにし、治療効果の客観的評価が可能になるとともに、発達障害児・者の生活・学習支援システムが開発できると考える。

研究概要図


※画像をクリックするとPDFが開きます。

研究者の役割分担 森 健治:研究総括、前頭葉機能検査ソフトを搭載したNIRS装置の開発
橋本浩子:心理検査、表情模倣トレーニング
森慶子:NIRS測定、読字トレーニング
東田好広:NIRS測定、薬物療法
原田雅史:NIRSデータ解析
伊藤伸一:NIRSデータのデータマイニング、分析
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