徳島大学の研究特集

【終了】LED光触媒ナノ複合材を活用した食産物の殺菌および鮮度保持技術の開発

研究期間 2018/4/1 - 2020/3/31
研究課題名 【終了】LED光触媒ナノ複合材を活用した食産物の殺菌および鮮度保持技術の開発
カテゴリー 全てのクラスター研究クラスター一覧終了した研究クラスター工学電気電子光応用バイオ生物栄養食品
SDGs
応募課題
クラスター長氏名 川上 烈生
所属する研究者氏名 原口 雅宣(大学院社会産業理工学研究部・教授・プラズモニクス)
岡本 敏弘(大学院社会産業理工学研究部・准教授・メタマテリアル,プラズモニクス)
柳谷 伸一郎(大学院社会産業理工学研究部・助教・結晶成長,表面科学)
白井 昭博(大学院社会産業理工学研究部・助教・光殺菌)
中橋 睦美(大学院社会産業理工学研究部・助教・食品衛生)
宮脇 克行(大学院社会産業理工学研究部・准教授・遺伝子工学)
川上 烈生(大学院社会産業理工学研究部・助教・半導体/プラズマエレクトロニクス)
研究概要

今年度,発光波長365 nmで強度100 mW/cm2のLED照射下の光触媒ナノ複合材(粒径7 nmのnano-TiO2)は,照射時間5秒で濃度1000 ppmのメチレンブルー(C16H18ClN3S)を脱色分解することに成功した.この衝撃的な成果は,LED光触媒ナノ複合材がもたらす酸化分解能力が極めて高いことを示唆する.また,栄養細胞形態の細菌のみならず,薬剤,熱,乾燥に対し耐性をもつ芽胞やカビ胞子に対しても高い殺菌力や食産物への高い鮮度保持力も期待できる.
   このような背景の下,実効性のあるLED照射時間内で有意に食産物を殺菌し,鮮度を長期間保持する新規ポストハーベスト技術の開発を,光物性,半導体ナノテクノロジー,プラズマエレクトロニクスといった応用物理学的観点と分子細胞生物学的観点から行う.具体的には,応用物理学的手法から,殺菌および鮮度保持機能が優れたLED光触媒ナノ複合材の開発を行い,分子細胞生物学的手法から,その殺菌力と鮮度保持力の分析評価を行い,それぞれの結果をフィードバックしながら有機的に連携し,新規の食産物ポストハーベスト技術の開発を行う.
   LED光触媒ナノ複合材の本来の光触媒反応性(活性酸素や光励起正孔による酸化還元反応)を余すことなく発揮させるため,基板材との固着にバインダー等の不純物を用いない点が特長で,国内外の手法と一線を画する.また分野横断的な連携により,新たな学問体系の創生に繋がることが期待できる.

研究概要図


※画像をクリックするとPDFが開きます。


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研究者の役割分担 川上 烈生… 光触媒ナノ複合材の開発を行う.
白井 昭博… 殺菌力の分析評価を行う.
原口 雅宣… 光触媒ナノ複合材の光物性分析を行う
岡本 敏弘… 光触媒ナノ複合材のナノ加工や光学分析を行う.
柳谷 伸一郎…光触媒ナノ複合材の表面分析を行う.
中橋 睦美… 食産物への殺菌と鮮度保持力の分析評価を行う.
宮脇 克行… 遺伝子発現解析による鮮度保持効果の評価法の開発を行う.
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