徳島大学の研究特集

【終了】細胞内Zn2+動態を制御する化合物の開発 ― 生物資源の活用

研究期間 2017/4/1 - 2019/3/31
研究課題名 【終了】細胞内Zn2+動態を制御する化合物の開発 ― 生物資源の活用
カテゴリー 全てのクラスター研究クラスター一覧終了した研究クラスターバイオ生物バイオ理学化学
SDGs
応募課題
クラスター長氏名 小山 保夫
所属する研究者氏名 小山 保夫(大学院社会産業理工学研究部・教授・バイオアセスメント学)
横井川 久己男(大学院社会産業理工学研究部・教授・微生物学)
三好 徳和(大学院社会産業理工学研究部・教授・有機化学)
今井 昭二(大学院社会産業理工学研究部・教授・分析化学)
金丸 芳(大学院社会産業理工学研究部・准教授・食品化学)
亀村 典生(大学院社会産業理工学研究部・助教・免疫アレルギー学)
研究概要

細胞内カルシウムイオン(Ca2+)と活性酸素が各種疾病(又は細胞死)に結び付けられたように、細胞内亜鉛イオン(Zn2+)も各種疾病に結び付けられることは容易に予想されたことである。実際、細胞内Ca2+の生理的・病理的役割についての研究がほぼ尽くされた時期から、細胞内シグナルとしてZn2+の役割、細胞膜・細胞内小器官膜のZn2+輸送体(又はチャネル)の分子生物学的研究が進み始めた。また、細胞内Zn2+動態の異常(細胞内Zn2+恒常性の破綻)を各種疾患に結び付ける研究も増えてきた。さて、私どもは化学物質の細胞毒性に細胞内Zn2+が関与していることを過去10年間に20編以上の論文で報告している。当たり前のことであるが、細胞内Ca2+濃度の持続的上昇が細胞死に繋がるように、ある種の化学物質による細胞死で細胞内Zn2+濃度上昇が関係していることが明らかになっている。細胞内Ca2+濃度上昇を抑える「カルシウム拮抗薬」は20世紀だけでも上市された化合物が300を超えるヒット医薬品である。よって、細胞内Zn2+濃度を低下させる(又は細胞内Zn2+濃度上昇を抑える)化合物は将来的に何らかの疾病の予防・治療に寄与する。よって、先回りの開発を行う。今回、生物資源産業学・理工学研究部の特徴を生かし、生物資源由来の化合物に焦点を当て、スクリーニング・作用機序解析を行い、細胞毒性を有さない「細胞内Zn2+動態を制御する」化合物を開発する。但し、実験が進まなければ、合成化合物も用いる。

研究概要図
研究者の役割分担 小 山:化学物質スクリーニング・機序解析・論文作成・研究総括
横井川:微生物関連物質の検討・制御化合物の開発・論文作成
三 好:化学物質の物理化学的性質の検討・機序解析
今 井:原子スペクトル分析法による微量亜鉛濃度の検討・機序解析
金 丸:食品関連成分(主に植物)の検討・制御化合物の開発
亀 村:化学物質スクリーニング・機序解析
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