徳島大学の研究特集

【終了】化学工学と機械工学の融合がもたらす伝熱性を大幅に向上させた熱交換器の開発と実用化

研究期間 2017/4/1 - 2020/3/31
研究課題名 【終了】化学工学と機械工学の融合がもたらす伝熱性を大幅に向上させた熱交換器の開発と実用化
カテゴリー 全てのクラスター研究クラスター一覧終了した研究クラスター工学機械理学化学
SDGs 7.エネルギー 9.イノベーション
応募課題
クラスター長氏名 加藤 雅裕(大学院社会産業理工学研究部、化学工学、教授)
所属する研究者氏名 米倉 大介(大学院社会産業理工学研究部・教授・機械工学)
研究概要

 我々は、地元企業ダイカテックと共同開発した、表面微細加工技術F研磨(粉体取扱装置用鋼製部材及び粉体取扱装置, 加藤, 米倉, 大西, 特許第4064438号 (2008年1月))の用途開発を進めており、今回、特に化学工学と機械工学が融合する技術分野である「熱交換器」の開発に注目した。
 一般に化学では、原子や分子レベルでの反応制御が求められるが、このような反応制御には、反応に供給する熱の制御が不可欠であり、加藤の専門分野である化学工学分野における伝熱挙動の解析の重要性が高まっている。一方、米倉の専門分野である機械工学分野における、材料加工、特に研磨による表面処理は、今回ターゲットとするF研磨処理を施した熱交換器の開発に不可欠な技術であり、その解析手法は技術開発に欠かすことができない。
 そこで、本クラスターでは、この2者が手を組み、伝熱性を大幅に向上させた熱交換器を開発する。今回注目したプレート式熱交換器は、高効率、省スペース、メンテナンスが容易といった利点をもち、プレート面へのF研磨が直接伝熱性向上につながることが期待される。さらに、ダイカテックの支援の下、既設のプレート式熱交換器の伝熱面へのF研磨処理技術の確立をめざすものである。

研究概要図
研究者の役割分担  米倉は、F研磨を施したSUS平板の表面状態を、SEM、原子間力顕微鏡および表面粗さ計等により解析し、熱伝達を支配するSUS表面の状態を明らかにする。一方、加藤は、F研磨を施したSUS平板を伝熱面とする伝熱試験機を作成し、伝熱挙動の解析、F研磨の伝熱性向上への寄与を実験的に確認する。これら成果に基づき、地元企業ダイカテックの技術支援により、既設のプレート式熱交換器への応用展開をめざす。
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