研究期間 | 2017/4/1 - 2020/3/31 |
研究課題名 | 【終了】非線形力学系理論に基づき高品質・高速演算を実現する画像再構成法及び放射線治療計画法の開発 |
カテゴリー | 全てのクラスター、研究クラスター一覧、医学、終了した研究クラスター、臨床、工学、情報 |
SDGs | |
応募課題 | |
クラスター長氏名 | 吉永 哲哉(大学院医歯薬学研究部、医用画像機器工学、教授) |
所属する研究者氏名 | 上田 哲史(情報センター・教授・非線形工学) 河野 理(大学院医歯薬学研究部・准教授・医用工学) 髙尾 正一郎(大学院医歯薬学研究部・助教・放射線診断学) 飯田 仁(技術支援部・主任技術専門職員・計測制御技術) |
研究概要 | 医用X線CTは診断における重要な情報を提供し,医療において必要不可欠な画像診断装置として普及している.ただし,再構成画像の品質向上,演算時間の短縮,被曝線量の低減など,改善すべき課題が多くある.実際,放射線診断による医療被曝の平均値は世界的に増加しており,人類の健康を守るためには,少ない線量でも画質の優れた画像再構成法を開発することが緊急の課題となっている.一方,強度変調放射線治療は,放射線ビームの角度と強度を制御できる機構を利用し,がん細胞が死滅するに十分な線量を標的体積に照射するとともに周囲のリスク臓器にはより少ない線量が照射されるように計画された先端的な治療法である.がん治療の基盤技術において,少ない副作用で高い効果が得られる方法として高品質・高精度化が期待されている.これら二つの医療ニーズに対して,本クラスター長は,微分方程式と離散事象が混在した複雑系を用いた最適化解法に基づく斬新なアイデアを考案しており,一部の発明に対し権利化された特許を取得している.理論検討や技術開発には力学系理論を駆使した高度な数理科学と医学の複合的な知識・技術が必要であり,海外の研究者との連携も含め,各分野の専門家から構成された横断的研究を推進して問題解決に当たる.将来,画像再構成及び強度変調放射線治療計画の主流となり得る画期的な手法であり,研究成果を論文として発表し,実用化の研究開発を完成させる. |
研究概要図 | |
研究者の役割分担 | 本研究は,新しく考案したCT画像再構成法及び強度変調放射線治療計画法の理論解析,数値解析,プログラム開発,ハードウェア開発を行うことにある.吉永は,原理の考案者として研究開発を推進するとともに研究全体を総括する.上田は,非線形力学系理論の専門家として理論・数値解析とプログラム開発を担当する.河野は,企業での開発経験を活かしたノウハウに基づき開発結果の実用化に向けた問題点の解決に当たる.高尾は,医療ニーズを反映した臨床応用開発に医師の立場で助言を与える.飯田は,ハードウェア開発に係る電子回路設計及び実装の実務を担う. |