徳島大学の研究特集

【終了】近赤外線スペクトロスコピーを用いた発達障害児・者の前頭葉機能評価

研究期間 2017/4/1 - 2020/3/31
研究課題名 【終了】近赤外線スペクトロスコピーを用いた発達障害児・者の前頭葉機能評価
カテゴリー 研究クラスター一覧医学終了した研究クラスター臨床
SDGs
応募課題
クラスター長氏名 森 健治(大学院医歯薬学研究部、子どもの保健・看護学分野・小児神経学(発達障害、心身症)、教授)
所属する研究者氏名 橋本 浩子:徳島大学大学院医歯薬学研究部子どもの保健・看護学分野・准教授・小児看護学
東田 好広:徳島大学大学院医歯薬学研究部小児科学分野・助教・小児神経学(発達障害、てんかん)
原田 雅史:徳島大学大学院医歯薬学研究部放射線医学分野・教授・神経放射線学
研究概要

   脳の活動状態を、リアルタイムに見ることのできる近赤外線スペクトロスコピー;near-infrared spectroscopy(NIRS)は、神経活動に伴って起こる脳血流の変化を、近赤外線を利用して捉える方法である。頭部にプローブを装着するだけで、容易に非侵襲的に脳酸素代謝・血液循環の変化を評価することができる。神経活動時には一般的に、数秒後に酸素化ヘモグロビン(oxy-Hb)が上昇し始め、脱酸素化ヘモグロビン(deoxy-Hb)が低下する。
   自閉症や注意欠如多動性障害などの発達障害においては、ワーキングメモリー、思考の柔軟性、抑制機能などの障害が認められる。これらの機能は主に前頭前野が担っており、上記の発達障害では前頭前野の機能障害が想定されている。さらに、自閉症においてミラーニューロンシステムの障害を示す様々な研究が報告されてきている。我々は、NIRSを用いて顔表情を模倣しているときの脳血流動態を測定し、自閉症の小児では、定型発達児に比べ前頭前野外側部のoxy-Hb濃度上昇が乏しいことを示した。
   そこで本研究では、発達障害児・者に表情模倣を含む、種々の前頭葉課題を行い、その際の前頭葉の活動性についてNIRSを用い解析することを立案した。本研究により発達障害の診断のための生物学的マーカーを開発し、治療効果の客観的評価も可能になると考えられる。

研究概要図
研究者の役割分担 森 健治:研究総括、前頭葉機能検査ソフトを搭載したNIRS装置の開発
橋本 浩子:心理検査、表情模倣トレーニング
東田 好広:NIRS測定、薬物療法
原田 雅史:NIRSデータ解析
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