徳島大学の研究特集

【終了】上流部の適切な森林管理が下流部の農水産物の収量を増加させるか―農林水産物指標の活用―

研究期間 2017/4/1 - 2020/3/31
研究課題名 【終了】上流部の適切な森林管理が下流部の農水産物の収量を増加させるか―農林水産物指標の活用―
カテゴリー 全てのクラスター研究クラスター一覧終了した研究クラスターバイオ農学
SDGs 15.陸上資源
応募課題
クラスター長氏名 山下 聡(大学院社会産業理工学研究部、講師)
所属する研究者氏名 濱野龍夫(大学院社会産業理工学研究部・教授・水圏生産科学)
岡 直宏(大学院社会産業理工学研究部・講師・水産増殖学)
橋本直史(大学院社会産業理工学研究部・講師・社会経済農学)
山下 聡(大学院社会産業理工学研究部・講師・森林科学)
研究概要

   徳島県の主要な産業に一次産業がある。一次産業を構成する農林水産業のうち,林業および水産業が営まれる森林と海に注目すると,森林から雨などを通じて流出する物質が恒常的に上流から下流へと向かい,海に注ぐという関係がみえる。この関係があるため,ある河川流域において,上流部の森林の状態は下流に当たる沿岸域での水産物の生産量などに影響を及ぼしている。例えば,流域の森林率と河口に形成される藻場の面積の間に正の相関があり,小河川ほど流域の環境の影響が強いことが報告されている。本県県下には小河川が多く,森林管理の影響が下流域で強く出ている可能性がある。
   本研究では徳島県において,河川を通じて上流域の森林が下流域の一次産業に供給する生態系サービスの有無を明らかにすることを目的とする。検討する仮説は,“適切に管理された森林の下流地域において,農水産物の生産高が高い”とした。
1.県内の市町村レベルで農林水産物の統計資料を収集する。
2.1の結果をもとに統計解析を行う。多変量解析により得られた指標を集約したうえで,土地利用管理の良好性に関する指標を説明変数,農水産物の生産高に関する指標を応答変数としたモデル(GLM,GAMなどを想定)を作成する。モデルで期待される生産高と実際の生産高の偏差を算出する。
3.2で示された結果を地図化して,視覚化する(ArcGIS等を利用)。期待値から外れる要因について地図などを基に考察する。

研究概要図
研究者の役割分担 橋本が農産物の統計および農林水産事業者・関係団体より域内の一次産業の経済的な現状と課題についての情報収集,濱野と岡が水産物の統計を,山下が林産物の統計を各市町村から得る。統計解析及び地図化は主として山下が行う。結果の考察についてはメンバー全員で討議する。
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