徳島大学の研究特集

【終了】光パラメトリック中継技術を用いた超大容量光ファイバ伝送システムの研究

研究期間 2017/4/1 - 2020/3/31
研究課題名 【終了】光パラメトリック中継技術を用いた超大容量光ファイバ伝送システムの研究
カテゴリー 全てのクラスター研究クラスター一覧終了した研究クラスター工学電気電子情報
SDGs 9.イノベーション
応募課題
クラスター長氏名 高田 篤(大学院社会産業理工学研究部、通信工学、光信号処理、教授)
所属する研究者氏名 岡村 康弘 (徳島大学)助教 通信工学
古賀 正文 (大分大学)教授 通信工学、ネットワーク
研究概要

   現在の都市間基幹系通信ネットワークでは、波長多重増幅中継光ファイバ伝送システムが用いられており、波長数40以上、1波長あたり約100 Gbit/sとした総容量4Tbit/s以上の情報伝送容量が達成されている。4K~8K高精細動画像データやビッグデータ等のネットワーク流通の要請に応えるため、光伝送システムには更なる大容量化が求められており、各研究機関にて活発に研究開発が実施されている。大容量化の制限要因は、レーザー増幅の原理を適用した中継増幅器が発生する光雑音と、光ファイバ伝送路における光信号パルス波形劣化と波長間漏話が中継増幅により累積することにある。本研究は、中継増幅器にレーザー増幅とは異なる新たな原理を適用することにより、中継増幅器における光雑音を削減すると共に、中継増幅による光パルス波形整形と波長間漏話抑圧を実現し、光ファイバ伝送システムの大容量化を図ることを目的とする。
   上記目的のため、光非線形媒質中での光パラメトリック過程を用いた、光増幅中継技術の検討を行う。光増幅中継技術には、位相感応型光増幅技術、位相共役光発生中継技術、光位相基準ネットワーク配信技術などを含む。位相感応型光増幅は、超低雑音で波形整形効果を有する事が原理実証されており、中継増幅器として適用することにより、光ファイバ伝送システムの大幅な大容量化と長距離化が期待できる。また位相共役光発生は時間反転した光パルス信号を発生させ、伝送路の中間に配置することにより、伝送路による波形劣化を相殺可能とされる。これらの技術を組み合わせることにより、我々が実施した数値シミュレーションでは、伝送性能を数倍から数十倍以上に向上できることが示されている。本研究では、これらの要素技術の増幅中継技術としての原理確認を進めると共に、実用化のための、基本設計技術の確立を目指す。

研究概要図
研究者の役割分担 岡村 康弘 助教 :光位相同期技術、光パラメトリック増幅技術
古賀 正文 教授 :半導体レーザ周波数・位相制御技術、光周波数コム発生技術
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