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難波康祐教授らが、不良土壌での農業を可能にする次世代肥料の開発に成功しました

重点クラスター「有機合成化学を起点とするセンシング技術の開発と応用」を実施中の大学院医歯薬学研究部 難波康祐教授らが、不良土壌での農業を可能にする次世代肥料の開発に成功しました。

 徳島大学大学院医歯薬学研究部の難波康祐教授らと愛知製鋼株式会社(代表取締役社長:藤岡高広)の研究グループは、石川県立大学生物資源工学研究所の小林高範教授ら、東京大学大学院農学生命科学研究科の中西啓仁准教授ら、北海道大学大学院理学研究院の谷野圭持教授ら、公益財団法人サントリー生命科学財団の村田佳子特任研究員らとの共同研究によって、イネ科植物が根から分泌する天然の鉄キレート剤「ムギネ酸」の化学構造を改良した環境調和型の鉄キレート剤「プロリンデオキシムギネ酸(PDMA)」を開発しました。
 本研究グループは、細胞活性試験、アルカリ性不良土壌でのイネの栽培試験、パイロット圃場試験などを通じて、PDMAがアルカリ性不良土壌でも農作物を正常に生育させる画期的な肥料であることを実証しました。PDMAは世界の食料問題を解決する手段の一つとして今後の実用展開が期待されています。
 この研究成果は、3月10日付で英国の科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」電子版に掲載されました。

徳島大学HP:https://www.tokushima-u.ac.jp/docs/24881.html 
Nature Communications:https://www.nature.com/articles/s41467-021-21837-6 
NHKニュース:https://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20210317/8020010408.html 
徳島新聞:https://www.topics.or.jp/articles/-/503532  
有機合成薬学 HP:https://www.tokushima-u.ac.jp/ph/faculty/labo/bot/


 図:アルカリ土壌畑におけるイネへの鉄供給効果(散布してから4週間後)
PHOTOHP210324.jpg
(左)鉄剤なし・(右)PDMA使用

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