重点クラスター「有機合成化学を起点とするセンシング技術の開発と応用」を実施中の大学院医歯薬学研究部 難波康祐 教授らの研究成果がChemistry A European Journalのカバーピクチャーとして採用されました。
難波教授らは、独自に開発した新規蛍光分子1,3a,6a-トリアザペンタレン(TAP)の応用研究に取り組んでいます。本論文では、TAPを直接連携する手法を新たに開発し、その連結体が興味深い蛍光メカノクロミズムを示すことを発見しました。すなわち、TAP連結体は固体状態で弱い緑色の蛍光を示しますが、その個体をこすると蛍光色がオレンジ色に変化します。オレンジ色に変化した個体は放置すると元の緑色蛍光に戻り、再度こするとまたオレンジ色に変化します。つまり、機械的な刺激を蛍光色の変化によって可視化できたことになります。今後は蛍光強度の増強や安定性の向上に取り組み、機械的刺激を検知するセンサーとしての実用化を目指します。本成果はChemistry A European Journalのカバーピクチャーとして採用されました。カバーピクチャーは、DJがTAP連結体になぞらえたレコードをこすると蛍光を発する様子を示しています。
▼論文は以下のURLより閲覧できます。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/chem.201804733
▼カバーピクチャーは以下のURLより閲覧できます。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/chem.201805449
▼徳島大学薬学部・薬科学教育部 有機合成薬学HP
http://www.tokushima-u.ac.jp/ph/facalty/labo/bot/